std::mbsrtowcs

*src によって最初の要素が指されている配列内の *ps の表す変換状態で始まるヌル終端マルチバイト文字シーケンスをワイド文字表現に変換します。 dst がヌルでなければ、変換された文字が dst の指す wchar_t 配列の連続する要素に格納されます。 最大 len 個のワイド文字が dst 配列に書き込まれます。

各マルチバイト文字は std::mbrtowc を呼び出したかのように変換されます。 変換は以下の場合に停止します。

• マルチバイトヌル文字が変換され格納された。 src は NULL に設定され、 *ps は初期変換状態を表すように設定されます。
• 無効なマルチバイトシーケンス (現在の C のロケールに従った) に遭遇した。 src は変換されなかった最初のマルチバイト文字の先頭を指すように設定されます。
• 格納される次のワイド文字が len を超える。 src は変換されなかった最初のマルチバイト文字の先頭を指すように設定されます。 この条件は dst==NULL の場合はチェックされません。

[編集] 引数

[編集] 戻り値

成功した場合は、文字配列に書き込まれた終端の L'\0' を除くワイド文字数を返します。 dst==NULL の場合は、長さが無制限であったならば書き込まれたであろうワイド文字数を返します。

変換エラーが発生した場合 (無効なマルチバイト文字に遭遇した場合) は、 static_cast<std::size_t>(-1) を返し、 EILSEQ を errno に格納し、 *ps を未規定の状態にします。

[編集] ノート

この関数は変換したマルチバイト文字の終端に src ポインタを移動させます。 これは dst==NULL の場合は発生しません。

[編集] 例

#include <iostream>
#include <vector>
#include <clocale>
#include <cwchar>
 
void print_as_wide(const char* mbstr)
{
    std::mbstate_t state = std::mbstate_t();
    std::size_t len = 1 + std::mbsrtowcs(NULL, &mbstr, 0, &state);
    std::vector<wchar_t> wstr(len);
    std::mbsrtowcs(&wstr[0], &mbstr, wstr.size(), &state);
    std::wcout << "Wide string: " << &wstr[0] << '\n'
               << "The length, including '\\0': " << wstr.size() << '\n';
}
 
int main()
{
    std::setlocale(LC_ALL, "en_US.utf8");
    const char* mbstr = u8"z\u00df\u6c34\U0001f34c"; // or u8"zß水🍌"
    print_as_wide(mbstr);
}

Wide string: zß水🍌
The length, including '\0': 5

[編集] 関連項目