コモンズ:ISAツール
コモンズにあるファイル類に構造化データを追加、簡単で楽しめます。

ISA は多言語対応で楽しめて、モバイル端末を念頭に置いた 小さな投稿(microcontributions)用のツールであり、(経験の浅い)人々もウィキメディア・コモンズの画像に簡単に構造化データを追加できるようになります。
ISA を使うと、事前に定義した画像セットをコモンズで選択し、投稿者には、これらの画像に多言語構造化メタデータを使って「タグ」を付けを頼めます。投稿ごとにポイントをカウントしており、「タグ付け」または小さな投稿のコンテストやチャレンジはISA があれば開催できます。
ISA は開発当時、ウィキ・ラブズ・アフリカというキャンペーンで、画像の説明を多言語化して構造化を改善するためにありました。それだけではなく、どんなウィキ・ラブズほにゃらら(Wiki Loves X)でも使いやすいように開発が進み、やがてウィキメディア・コモンズに保管されたどんなメディアファイルでも対象にするものに育っていったのです。
ISA は当初、ウィキ・イン・アフリカ(Wiki In Africa)とヒストロペディア(Histropedia)、コモンズ構造家プロジェクト(Structured Data on Commons project)による共同作業として設けました。ウィキメディア・コモンズにおける構造化データの GLAM パイロット事業でもあります。
ウィキ・イン・アフリカ チームは、ISA ツールの継続的な促進とコミュニケーションを担当します。
どんな仕組みなの?
このツールは小さな貢献を呼びかけるように設計してあります
Wikimedians (organizers) can create campaigns to improve one or several specific categories of images on Wikimedia Commons, within a certain time frame. Information is provided on the tool to easily turn this campaign into a little competition.
当時、ウィキメディアン(参加者)の皆さんはそれぞれのキャンペーンの対象になった画像の説明文を改善しようとこのツールを使って取り組みました。
このツールは統計情報を提供し、当該のキャンペーンに最も貢献した参加者をリアルタイムで特定できます。提供される参加情報は見やすいビジュアル形式で、直接、主催者レポートに含めたり、SNSでコンテストの結果を伝えたりするときに使えますから、キャンペーン自体が広報用ツールに変わります。
参加者データはさらに統計的な使い方ができるよう、CVS 形式でダウンロードができます。
詳細は、プレーヤー用と投稿者用の ISA マニュアル を一読しましょう。
Tool Development
The first version of the tool was announced during Wikimania 2019.
The tool was further improved during a R&D project in 2022-23. See 2022-2023 R&D Project: Computer-aided Tagging
An hackathon was organized in January 2024 to improve the tool : Wiki Mentor Africa Hackathon 2024.
The tool's source code can be found here:
- Phabricator ISA : https://phabricator.wikimedia.org/tag/isa/
- Browse the code: https://github.com/wikimedia/labs-tools-Isa
- コードに貢献:https://gerrit.wikimedia.org/r/#/admin/projects/labs/tools/Isa
- Help translate the tool: https://translatewiki.net/wiki/Translating:ISA
ISA on News
Diff article (13 March 2024)
Wiki Mentor Africa Hackathon 2024 (19-21 Jan 2024)
Twitter にある GlamWiki のスレッドが扱うコモンズの構造化データのパイロット・プロジェクト(2020年11月)
ISA の紹介 – コモンズに構造化データを追加するカッコ良いツール(2019年11月)
GLAM ニュースレター(2019年4月)
Tutorial Videos
* A Tutorial video about how to use ISA Tool as a participants. (This video explains what structured data is, what ISA is, and how to add structured data using ISA.)
* A tutorial video about how to create ISA campaign as a campaign manager.
参考リンク
TOOL: https://isa.toolforge.org/
TRANSLATION: TranslateWiki のホームページ
PHABRICATOR: Phabricator プロジェクトのページ
TOOLHUB: ToolHub にある ISA
STATS: Commons:ISA Tool/Stats
ISA による実績の例……

- ISA はウィキデータ・コン2019年で最高にクールなツール賞を受賞!

- ISA はウィキマニア2024に合わせて、泡立て器Eggbeater部門で最高にクールなツール賞(Coolest Tool Award)を受賞!
その "ISA" ってどんな意味?
ショナ語で「Isa」とは「置く」「据える」という意味ですが、これはしかし、Information Structured Acceleration、Information Structure Additions(情報構造化の加速)などの頭字語と読むこともできます。
開発者のクレジット
- 開発当初に参画

- Florence Devouard, development process lead, Wiki In Africa
- Islahaddow, communications lead, Wiki In Africa
- Eugene Egbe, Developer
- Navino Evans, Technical manager, Histropedia
- Sean McBirnie, Designer, Histropedia
- Mark Holmquist, Development advisor
- Sandra Fauconnier, mentor and SDC liaison, Wikimedia Foundation
- 開発の進展に参画 (2022-23)
- Beat Estermann - Project Coordinator
- Eugene Egbe (contractor WMSE) - Software Development
- Matthias Ruediger (BFH) - Software Development
- Navino Evans (contractor WMSE) - Software Project Manager / Software Architect
- Sebastian Sigloch (SWITCH) - Representative Funding Institution
- Sebastian Berlin (WMSE) - Software Development
- André Costa (WMSE) - Coordination on the side of WMSE
- Florence Devouard (contractor WMSE) - Community Outreach
- 開発の進展に参画 (2023-24)
ISA ツールの使用事例

以下の使用事例は架空のもので、ISA ツールがどんな場面で役に立つか、キャンペーン調整役や参加者の皆さんに理解しやすいようにしてあり、実のところ、これらよりもっとクリエイティブな発想があることを認めます。
例 : ナイジェリアのウィキ・ラブズ・アフリカ2014でエディタソン。
ナイジェリアのコミュニティは、ウィキ・ラブズ・アフリカ2014で ISA を採用した画像の説明強化キャンペーンを組織します。コーディネーターは、土曜エディタソンという単日キャンペーンを準備します。ツールに表示するカテゴリは1件限定:ウィキ・ラブズ・アフリカ2014のナイジェリア発信の画像。参加者は画像の説明を改善しようと、指定の1時間で競い合います。コーディネーターは参加統計をリアルタイムで監視します。勝者として上位5名の参加者を発表、賞品が授与されます。結果の共有には Facebook の投稿を使い、参加者は誰でも参加データをダウンロードして、結果の分析をさらに深めます。
例 : フランス語話者の編集者が担う活動
フランス語話者の編集者の皆さんは、「ウィキ・ラブズ・アフリカ2025」に投稿されたフランス語圏の国々からの画像について、構造化された説明の改善キャンペーンを開始するところです。
例 : 環境問題を意識するキャンペーン
ある世界的な環境保護団体のキャンペーンでは環境問題に関連のある画像のメタデータを強化するため、ISA を採用して実施する予定です。そのキャンペーンでは世界中から参加者を集めて、絶滅危惧種や環境汚染、保護活動の画像にタグを付けて説明を改善しようとしています。コーディネーターはキャンペーンの作成、カテゴリを特定して、参加者を促して環境問題に対する意識の向上に貢献してもらいます。
例 : 言語の多様性への取り組み
言語多様性の取り組みを立ち上げて、文化イベントや伝統、歴史的建造物に関する画像のメタデータを改善しようとしています。ウィキメディア・コモンズの多言語構造化データを充実させるため、コーディネーターごとに特定の言語コミュニティを対象としてキャンペーンを立ち上げます。参加者の貢献は文化コンテンツのグローバルな表現を強化し、具体的にはさまざまな言語でキャプションや描写を追加します。
例 : 教育機関の関与
個別の教育機関は ISA と連携して、メタデータ強化キャンペーンに学生を参加させます。教育機関が作成するキャンペーンでは、カリキュラムに関連する画像に重点を置き、教育コンテンツのタグ付けと説明に学生を参加させています。このキャンペーンは、学生と教育者の共同作業を促進するという貴重な教育体験を生み出し、同時にウィキメディア・コモンズに貢献ができます。
例 : 季節ごとの写真コンテスト
季節ごとの写真コンテストが ISA を採用すると、参加者は画像について特定の季節に撮影されたメタデータの強化に貢献します。コーディネーターは、さまざまな季節のキャンペーンを組織するとき、参加者に詳細なキャプションと描写を付け加えるように促します。するとコンテストは写真家やメタデータ愛好家の間に熱を生み出し、コミュニティ関与が活気に満ちていきます。