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操作

std::wcstof, std::wcstod, std::wcstold

提供: cppreference.com
< cpp‎ | string‎ | wide
ヘッダ <cwchar> で定義
float       wcstof( const wchar_t* str, wchar_t** str_end );
(C++11以上)
double      wcstod( const wchar_t* str, wchar_t** str_end );
long double wcstold( const wchar_t* str, wchar_t** str_end );
(C++11以上)

str の指すワイド文字列内の浮動小数点値を解釈します。

最初の非ホワイトスペース文字が見つかるまで、あらゆるホワイトスペース文字を破棄します (ホワイトスペースは std::iswspace() によって判定されます)。 その後、有効な浮動小数点表現を形成する文字を可能な限り多く読み込み、それを浮動小数点値に変換します。 有効な浮動小数点値は以下のいずれかです。

  • 10進数の浮動小数点表現。 これは以下の部分から構成されます。
  • (オプション) 正または負の符号。
  • 空でない10進数字の並び。 オプションの小数点文字 (現在の C のロケールによって決定されます) を含むこともできます。 仮数部を定義します。
  • (オプション) e または E、それに続くオプションの正または負の符号、および空でない10進数字の並び。 底を10とする指数を定義します。
  • 16進数の浮動小数点表現。 これは以下の部分から構成されます。
  • (オプション) 正または負の符号。
  • 0x または 0X
  • 空でない16進数字の並び。 オプションの小数点文字 (現在の C のロケールによって決定されます) を含むこともできます。 仮数部を定義します。
  • (オプション) p または P、それに続くオプションの正または負の符号、および空でない10進数字。 底を2とする指数を定義します。
  • 無限大の表現。 これは以下の部分から構成されます。
  • (オプション) 正または負の符号。
  • INF または INFINITY。 大文字小文字の違いは無視されます。
  • 非数の表現。 これは以下の部分から構成されます。
  • (オプション) 正または負の符号。
  • NAN または NAN(char_sequence)NAN 部分の大文字小文字の違いは無視されます。 char_sequence 部分は数字、ラテン文字およびアンダースコアのみ含むことができます。 結果は quiet NaN の浮動小数点値です。
  • 現在設定されている C のロケールによって受理される、その他のあらゆる表現。

この関数は str_end の指すポインタを、解釈した最後の文字の次のワイド文字を指すように設定します。 str_endNULL の場合は無視されます。

目次

[編集] 引数

str - 解釈されるヌル終端ワイド文字列を指すポインタ
str_end - ワイド文字へのポインタへのポインタ

[編集] 戻り値

成功した場合は str の内容に対応する浮動小数点値。 変換後の値が戻り値の型に対応する範囲外の場合は、値域エラーが発生し、 HUGE_VALHUGE_VALF または HUGE_VALL が返されます。 変換が行えない場合は、 0 が返されます。

[編集]

#include <iostream>
#include <string>
#include <cerrno>
#include <cwchar>
 
int main()
{
    const wchar_t* p = L"111.11 -2.22 0X1.BC70A3D70A3D7P+6  1.18973e+4932zzz";
    wchar_t* end;
    std::wcout << "Parsing L\"" << p << "\":\n";
    for (double f = std::wcstod(p, &end); p != end; f = std::wcstod(p, &end))
    {
        std::wcout << "'" << std::wstring(p, end-p) << "' -> ";
        p = end;
        if (errno == ERANGE){
            std::wcout << "range error, got ";
            errno = 0;
        }
        std::wcout << f << '\n';
    }
}

出力:

Parsing L"111.11 -2.22 0X1.BC70A3D70A3D7P+6  1.18973e+4932zzz":
'111.11' -> 111.11
' -2.22' -> -2.22
' 0X1.BC70A3D70A3D7P+6' -> 111.11
'  1.18973e+4932' -> range error, got inf

[編集] 関連項目

バイト文字列を浮動小数点値に変換します
(関数) [edit]