std::is_trivially_copyable

T が TriviallyCopyable な型であれば、 true に等しいメンバ定数 value が提供されます。 それ以外の型に対しては、 value は false です。

トリビアルにコピー可能な型は、スカラー型、トリビアルにコピー可能なクラス、およびそれらの配列だけです (cv 修飾されていても構いません)。

std::remove_all_extents_t<T> が不完全型であり、 void (または cv 修飾された void) でない場合、動作は未定義です。

[編集] テンプレート引数

[編集] ヘルパー変数テンプレート

[編集] ノート

トリビアルにコピー可能な型は、 std::memcpy でコピーしたり、 std::ofstream::write() や std::ifstream::read() でバイナリファイルにシリアライズ、デシリアライズしても安全な C++ オブジェクトです。

一般的に、トリビアルにコピー可能な任意の型 T および T のオブジェクト obj1 について、 obj1 のベースとなるバイト列は、 char、 unsigned char または std::byte の配列に、または T の別のオブジェクト obj2 に、 (std::memcpy や std::memmove などの方法によって) コピーできます。 obj1 と obj2 はいずれも、潜在的にオーバーラップした部分オブジェクトであってはなりません。

obj1 のベースとなるバイト列がそのような配列にコピーされ、その後、結果の内容が obj1 にコピーし戻された場合、 obj1 は元の値を保持します。 obj1 のベースとなるバイト列が obj2 にコピーされた場合、 obj2 は obj1 の値を保持します。

[編集] 例

#include <iostream>
#include <type_traits>
 
struct A {
    int m;
};
 
struct B {
    B(B const&) {}
};
 
struct C {
    virtual void foo();
};
 
struct D {
    int m;
 
    D(D const&) = default; // -> trivially copyable
    D(int x): m(x+1) {}
};
 
int main()
{
    std::cout << std::boolalpha;
    std::cout << std::is_trivially_copyable<A>::value << '\n';
    std::cout << std::is_trivially_copyable<B>::value << '\n';
    std::cout << std::is_trivially_copyable<C>::value << '\n';
    std::cout << std::is_trivially_copyable<D>::value << '\n';
}

true
false
false
true

[編集] 関連項目