std::atan2, std::atan2f, std::atan2l
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ヘッダ <cmath> で定義
|
||
(1) | ||
float atan2 ( float y, float x ); |
||
float atan2f( float y, float x ); |
(C++11以上) | |
double atan2 ( double y, double x ); |
(2) | |
(3) | ||
long double atan2 ( long double y, long double x ); |
||
long double atan2l( long double y, long double x ); |
(C++11以上) | |
昇格後の型 atan2 ( 算術型1 y, 算術型2 x ); |
(4) | (C++11以上) |
1-3) 正しい象限を判定するために引数の符号を使用して、
y/x
の逆正接を計算します。4) 1-3) でカバーされない算術型の引数のすべての組み合わせに対するオーバーロード集合または関数テンプレート。 いずれかの引数が整数型の場合、それは double にキャストされます。 いずれかの引数が long double の場合、戻り値型も long double になり、そうでなければ戻り値型は必ず double になります。
目次 |
[編集] 引数
x, y | - | 浮動小数点または整数型の値 |
[編集] 戻り値
エラーが発生しなければ、範囲 [-π , +π] ラジアン内のy/x
の逆正接 (arctan(y |
x |
定義域エラーが発生した場合、処理系定義の値 (サポートされていれば NaN) が返されます。
アンダーフローによる値域エラーが発生した場合、 (丸めた後の) 正しい結果が返されます。
[編集] エラー処理
math_errhandling で規定されている通りにエラーが報告されます。
x
と y
がどちらもゼロの場合、定義域エラーが発生するかもしれません。
処理系が IEEE 浮動小数点算術 (IEC 60559) をサポートしている場合、
-
x
とy
がどちらもゼロであっても、定義域エラーは発生しません。 -
x
とy
がどちらもゼロであっても、値域エラーは発生しません。 -
y
がゼロであっても、極エラーは発生しません。 -
y
が±0
でx
が負または-0
であれば、±π
が返されます。 -
y
が±0
でx
が正または+0
であれば、±0
が返されます。 -
y
が±∞
でx
が有限であれば、±π/2
が返されます。 -
y
が±∞
でx
が-∞
であれば、±3π/4
が返されます。 -
y
が±∞
でx
が+∞
であれば、±π/4
が返されます。 -
x
が±0
でy
が負であれば、-π/2
が返されます。 -
x
が±0
でy
が正であれば、+π/2
が返されます。 -
x
が-∞
でy
が有限な正の値であれば、+π
が返されます。 -
x
が-∞
でy
が有限な負の値であれば、-π
が返されます。 -
x
が+∞
でy
が有限な正の値であれば、+0
が返されます。 -
x
が+∞
でy
が有限な負の値であれば、-0
が返されます。 -
x
が NaN であるかy
が NaN であれば、 NaN が返されます。
[編集] ノート
std::atan2(y, x) は std::arg(std::complex<double>(x,y)) と同等です。
POSIX は、アンダーフローの場合、 y/x
が返される値となり、それがサポートされない場合、 DBL_MIN、 FLT_MIN、 LDBL_MIN より大きくない処理系定義の値が返されると規定しています。
[編集] 例
Run this code
#include <iostream> #include <cmath> int main() { // 通常の使用方法。 2つの引数の符号が象限を決定します。 std::cout << "(+1,+1) cartesian is (" << hypot(1,1) << ',' << atan2(1,1) << ") polar\n" // atan2(1,1) = +pi/4, Quad I << "(+1,-1) cartesian is (" << hypot(1,-1) << ',' << atan2(1,-1) << ") polar\n" // atan2(1, -1) = +3pi/4, Quad II << "(-1,-1) cartesian is (" << hypot(-1,-1) << ',' << atan2(-1,-1) << ") polar\n" // atan2(-1,-1) = -3pi/4, Quad III << "(-1,+1) cartesian is (" << hypot(-1,1) << ',' << atan2(-1,1) << ") polar\n"; // atan2(-1,-1) = -pi/4, Quad IV // 特殊な値。 std::cout << "atan2(0, 0) = " << atan2(0,0) << " atan2(0,-0) = " << atan2(0,-0.0) << '\n' << "atan2(7, 0) = " << atan2(7,0) << " atan2(7,-0) = " << atan2(7,-0.0) << '\n'; }
出力:
(+1,+1) cartesian is (1.41421,0.785398) polar (+1,-1) cartesian is (1.41421,2.35619) polar (-1,-1) cartesian is (1.41421,-2.35619) polar (-1,+1) cartesian is (1.41421,-0.785398) polar atan2(0, 0) = 0 atan2(0,-0) = 3.14159 atan2(7, 0) = 1.5708 atan2(7,-0) = 1.5708
[編集] 関連項目
(C++11)(C++11) |
逆正弦 (arcsin(x)) を計算します (関数) |
(C++11)(C++11) |
逆余弦 (arccos(x)) を計算します (関数) |
(C++11)(C++11) |
逆正接 (arctan(x)) を計算します (関数) |
複素数の偏角を返します (関数テンプレート) | |
valarray と値に関数 std::atan2 を適用します (関数テンプレート) | |
atan2 の C言語リファレンス
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